初めて卓球ラケットを買うときは、ランキング上位やプロ選手の使用モデルから選ぶより、握り方・ラケット全体の重さ・ラバーの組み合わせを先に決めるほうが失敗を避けやすくなります。とくにラケット本体(ブレード)とラバーは別売りの製品も多く、板だけの価格や重量で選ぶと、ラバーを貼ったあとの総額や実際の打球感を見誤りやすくなります。
ここでは卓球用品メーカー・ニッタクの初心者向け用具解説と日本卓球協会の競技規則に基づき、シェークハンド・日本式ペン・中国式ペンの違いを整理します。特定モデルを使用したという実体験評価ではありません。
ラケットはまず「シェークかペンか」を選ぶ
| 種類 | 握り方 | 使い方の特徴 | 購入前の確認点 |
|---|---|---|---|
| シェークハンド | 握手するように柄を持つ | 両面でフォア・バックを扱いやすい | グリップ形状と指の当たり |
| 日本式ペン | ペンを握るように持つ | 片面中心の使い方から裏面打法まで幅がある | コルク・指の置き方と裏面 |
| 中国式ペン | 短い柄をペン持ちする | 両面にラバーを貼る使い方が多い | 裏面打法を想定するか |
初めて競技をする人は、学校・クラブで教わりやすい握り方を選ぶのが現実的です。「シェークなら誰でも強くなる」「ペンは時代遅れ」といった決め方はできません。握ったときに無理なくラケット面を安定させられるかが大切です。
板とラバーを分けて考える
競技用ラケットにはラバーを別途貼り付けるタイプと、購入時にラバーが付いているタイプがあります。練習用の完成品で十分な場合もありますが、公式大会に参加するなら公認・登録の条件を満たしているか、用具規則に沿って選びます。
日本卓球協会のルールFAQでは、国内の日本卓球ルールによる大会ではラケットのJ.T.T.A.A.刻印や指定条件に関する確認が必要だと案内しています。製品名が知られているだけで公認と決めつけず、ラケット本体と貼るラバーを確認しましょう。
初心者が重さを決めるときの3つのチェック
板だけでなく、ラバーを貼った状態で考える
同じ板でもラバーの厚さや種類で完成時の重さと振ったときの感覚が変わります。板の重量のカタログ値だけを比較するのではなく、実際にラバーを貼った完成状態で無理なく振れるかを優先してください。
重いほど威力が出るとは限らない
重いラケットは打球時に安定すると感じることもありますが、手首や肩に負担を感じたり、後半に振り遅れたりするなら自分には合っていません。軽すぎると打球感が安定しない人もいるので、同じフォームで何度も振れるかで考えます。
小学生・中学生も一律の重量で決めない
年齢だけで推奨重量を固定することはできません。身長、手の大きさ、握り方、使用するラバー、練習量などが違います。体験会や専門店で数種類を持ち比べ、指導者の意見も聞くとよいでしょう。
木材のみ・特殊素材入りで何が違う?
ブレードには木材を重ねた構造と、カーボンなどの特殊素材を組み合わせた構造があります。特殊素材は反発や打球感の傾向に影響しますが、同じ素材名でも板の構成が違えば性能は異なります。
初心者は、速い球が出ることだけでなく、ラリーを続けるためのコントロールと、ボールがラケットに当たった感覚を把握しやすいかを優先しましょう。反発が強い製品を選んだだけで上達が早くなるとは限りません。
グリップは指に当たらないか確認する
- 握ったときに指が過度に圧迫されないか
- フォアとバックへ持ち替えずに面を切り替えられるか
- 手に汗をかいても柄が滑りやすくないか
- 手首が不自然な角度にならないか
- 素振りを数回した後に痛みや違和感が出ないか
シェークにはストレートやフレアなどのグリップ形状があります。最初から細かな型番の違いにこだわるより、手に自然に収まるかを実物で比較してください。
使う場面別の選び方
| 使う場面 | 優先事項 | 避けたい失敗 |
|---|---|---|
| レジャー・施設の自由利用 | 貸出品の有無、持ちやすさ、耐久性 | 公式競技モデルを必ず購入しなければと思う |
| 学校・部活動の初心者 | 教わる握り方、ラリーのしやすさ、ラバー費用 | 板の値段だけ見て予算超過 |
| これから公式大会に出る人 | 公認条件、ラバーの適合、用具確認 | 未公認のセットを持ち込む |
| 経験者が買い替える | 現在の打球感との違い、得意技術との相性 | 性能表の数字だけで選ぶ |
購入前チェックリスト
- 使う競技は通常の卓球かラージボールか
- 持ち方はシェーク・ペンのどれか
- ラケット本体とラバーは別売りか
- 完成状態で重すぎず振り切れるか
- 大会参加なら用具の公認条件を満たすか
- ラバーを貼る費用・交換費用も予算に入れたか
用具はスポーツショップで事前に持ち比べられる場合があります。店頭での試打可否は施設や店舗で異なるので、購入前に確認してください。
ラケットの予算は「板だけの価格」で決めない
ラバーを別に貼る競技用ラケットでは、購入総額をブレード本体+使用面のラバー+接着剤や貼り付け工賃で見積もります。ラバーが2面必要な使い方なら2枚分を計算し、交換時もラバー代が継続してかかります。メーカーや販売店によってセット内容・貼付サービスが違うため、価格比較では「打ち始められる完成状態」でそろえてください。
例えば、板だけが安くてもラバーを別に購入する必要があれば、完成品より総額が高くなることがあります。購入前に①ラバー付属の有無、②貼付料金、③交換できる構造か、④予備のラバー費用を店頭で聞くと判断しやすくなります。
大会出場を考える人の用具確認手順
- 出場する大会の要項を開き、通常卓球かラージボールか、指定球・用具条件を確認する。
- 日本卓球協会の公認品一覧で、ラケットの刻印・登録条件、使用するラバーの適合を確認する。
- ラバーの色・貼付状態・損傷など、大会での検査対象を購入前に販売店や指導者に相談する。
ここまでの条件は主に国内の日本卓球ルールによる競技を想定しています。国際大会や独自ルールの大会では条件が異なる場合があるので、製品の「人気」や「プロ使用」の表示だけで適合と判断しないでください。
卓球以外のラケット競技との違いも知っておく
同じ屋内のラケット競技でも、スカッシュはボールを壁へ打つため、用具の形状や選び方が異なります。違いを比べたい人はスカッシュラケットの重さ・バランス・形状の選び方も参考にしてください。ほかの種目は屋内球技の種類と特徴で確認できます。
公式・メーカー情報
ニッタク:用具の基礎知識(ラケットの形状・分類)、日本卓球協会:競技規則、日本卓球協会:用具に関するルールFAQ。製品の現行仕様や取り扱いはメーカー・販売店で個別に確認してください。

















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