卓球ダブルスのルール|サーブの位置・打つ順番・交代を4人の例で解説

卓球ダブルスで、手前右の選手が手のひらに白いボールを載せ、ほかの3人がサーブに備えて構える様子

一般的な立位選手による卓球ダブルスには、シングルスにない重要な条件が2つあります。サービスを自分の右半面から相手の右半面へ入れることと、ラリー中に4人が決められた順番で打つことです。パートナーが続けて打ったり、サービスを相手の左半面へ入れたりすると失点になります。

「A・B対X・Y」の4人を使い、最初のサービスから交代の順番を実際に追える形で説明します。日本国内の基準は日本卓球協会の2026年9月1日改定競技規則と公式の基本ルールです。

シングルスとの3つの違い

項目シングルスダブルス
サービスのコース自分の台→相手の台に正しく入れば左右は自由自分の右半面→相手の右半面へ対角線
ラリーの打球順自分と相手が交互に打つ4人が一定の順番で打ち、同じペアの人も交互
サービス交代相手の選手へ2ポイントごと(デュースは1ポイント)サーバーとレシーバーの組み合わせを一定順序で交代

サーブは自分の右半面から相手の右半面へ

サーブが自分の台でバウンドする位置は、サーバーから見て右半面です。ネットを越えた後は相手から見た右半面にバウンドさせます。中央の白いセンターラインは、右半面の一部として扱われます。

台に置かれた中央線を単なる目印と考えると、線上に落ちたサーブをアウトだと誤判定しがちです。逆に左半面に落ちたサーブは、通常のシングルスなら有効でも、ダブルスでは正しいサービスではありません。

4人の打球順はA→X→B→Y

A・BペアがAからサービスし、X・YペアのXがレシーブするとします。ラリーの順番はA(サーブ)→X(レシーブ)→B→Y→A…となります。Aがサービスを出した直後にもう一度ラリーの3打目を打つことはできず、同じペアのBが打たなければなりません。

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何打目打つ選手次に準備する選手
1打目A(サービス)X
2打目X(レシーブ)B
3打目BY
4打目YA
5打目AX
6打目XB

4人が移動するため、サーブを出した選手は次の味方の打球の邪魔にならない場所へ移ることが重要です。初心者の練習では、最初に打つ順番を声に出して確認してから低速のラリーを始めると混乱しにくくなります。

レシーブは右半面に返さなくてもよい

右半面から相手の右半面へという制限があるのはサービスのバウンド位置だけです。2打目以降は、相手側のコート内へ正しく返れば左右どちらを狙っても構いません。サービス担当の順番と、ラリー中に球を打つ順番は別々のルールとして覚えましょう。

2ポイントごとにサーバーはどう変わる?

最初にAがサービスしXがレシーブした場合、2ポイントが終わるとXがサービスし、Bがレシーブする関係に移ります。その後はBからYへ、YからAへと、同じ循環でサービス担当が回ります。

ポイントの区切りサーバーレシーバー
最初の2ポイントAX
次の2ポイントXB
続く2ポイントBY
続く2ポイントYA
その次AX

この表は1ゲーム目にAからXへサービスする組み合わせの例です。実際の試合では最初に選ばれたサービス・レシーブの組み合わせによって、アルファベットの割り振りが変わります。デュースでは各組が1ポイントずつサービスして交代します。

2ゲーム目の打球順はどう変わる?

1ゲーム目のA→X→B→Yという組み合わせを、そのまま次のゲームでも繰り返すのは誤りです。サービスを選ぶ側が決まった後、受ける側は、前ゲームでそのサーバーに対してサービスした選手をレシーバーとして組み合わせるよう調整します。

日本卓球協会の例では、前ゲームのA→X→B→Yから、次のゲームではX→A→Y→Bという関係に入れ替わります。各ゲームの開始時、サービスするペアはどちらの選手から出すか選べますが、レシーブする側の選手はそれに応じて規則で決まります。

第2ゲームの最初のレシーバーをA・B・X・Yで確認

第1ゲームにAがXへ最初のサービスを出したとします。第2ゲームの最初のサービス権がX・Y側に移った場合、最初のサーバーをXに選ぶなら、Xへ前ゲームにサービスしていたAが最初のレシーバーです。最初のサーバーをYに選ぶなら、YへサービスしていたBが最初のレシーバーです。

第2ゲームの最初のサーバー第2ゲームの最初のレシーバー最初の打球順
XAX → A → Y → B → X …
YBY → B → X → A → Y …

第2ゲームのレシーブ担当は「好きな人を選び直す」ものではありません。前ゲームのサービス関係から決まります。表の前提と違う組み合わせで第1ゲームを始めた場合は対応関係を読み替えます。

最終ゲーム5点のチェンジエンドとレシーブ交代

最終ゲームでは、どちらかのペアが先に5点に達した時点でエンドを交代し、さらにレシーブする側の順番も変更します。単に台の反対側へ移動するだけではない点が、ダブルスの難しいところです。

例えばA・B対X・Yで5点になったら、スコアを確認し、次に誰がサービスを出し、誰がレシーブするかを主審・スコア係と照合してください。ここは練習会の自己判断で進めず、事前に対戦表へ順番を書いておくと安心です。

最終ゲーム5点時の手順を3段階で確認

  • どちらかのペアが先に5点になった時点でラリーを止め、スコアと次のサーバー・レシーバーを確認する
  • エンドを交代する(5対5まで待たない)
  • サービス担当の規定順序は維持しつつ、次にレシーブする組のレシーブ順を変更する。審判・スコア記録と照合して再開する

なお、ITTFの基本規則には、身体に障害のある選手を含むダブルスの打順に特例があります。ここで示した「A→X→B→Y」は通常の一般ダブルスの例であり、すべてのパラ卓球競技形式に一律には当てはめません。

3つの失敗例と正しい直し方

  • 味方が2回続けて打った:ペアの交互の打球順に違反。次のラリーから順番を確認
  • ダブルスのサービスが自分の左半面に落ちた:サービスが成立しないため相手の得点
  • サービス・レシーブの順序を途中で間違えていた:発見時に正しい順序へ直し、既に成立した得点は原則有効のまま扱う

サービス・レシーブ順の誤りを発見してから過去のラリーをすべて無効にするわけではありません。競技規則に従って再開時の順序を正し、審判の指示に従います。

初心者向けの5分練習

  • ペア4人にA・B・X・Yの役割を割り当て、最初の打球順を口で確認
  • 右半面→右半面にゆっくりサービスし、中央線も有効と確かめる
  • ラリーを最低4打続け、ペア内で打順を交代する
  • 2ポイント終了したらサーバーとレシーバーを変更する
  • 最後にゲームごとのレシーブ順と最終ゲーム5点の動きを確認する

4人で始める前に確認したい関連記事

対角サーブの着地点を確かめる際は卓球台のセンターラインとネットの高さ、2人が交互に打つための握り方・形状の比較は卓球ラケットの選び方が参考になります。

サービス・レシーブの担当を間違えたことがラリー中に判明したときは、そのラリーをレットとして中断します。ラリー終了後に判明したときは、そのラリーのポイントを有効として、正しい担当に戻して再開します。日本卓球協会のFAQ Q21にも対処が示されています。

規則の適用範囲は、日本国内の一般的な卓球(通常の40mm球)を中心に整理しています。日本卓球協会の2026年9月1日改定案内とITTF Statutes 2026(第2章・競技の基本規則)を併せて確認してください。パラ卓球、ラージボールや大会独自の方式では、適用する競技規則・大会要項を優先します。

参照した公式情報

日本卓球協会:基本的なルール(ダブルス)、日本卓球協会:競技規則(2026年9月改定)。団体戦や特別な大会形式では競技要項も確認してください。