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バスケボールの「8面体」と「12面体」の違いとは?昔のボールとの比較と現在の主流を解説

バスケボールの「8面体」と「12面体」の違い

バスケットボールを選んでいる時、あるいは昔の試合映像を見た時に、「あれ、今のボールと表面のデザインが違う?」と感じたことはありませんか。

その違和感の正体は、ボールを構成する「面(パネル)」の数かもしれません。

現在、バスケットボールには主に「12面体」と「8面体」のモデルが存在します。

この記事では、バスケットボールの「8面体」と「12面体」の具体的な違い、なぜ12面体が主流になったのか、そしてボール選びでこの違いを気にするべきかについて、専門的な視点から詳しく解説します。

結論から言えば、最大の違いは「パネルの数と形状」であり、それが「グリップ性能」と「ボールコントロールの安定性」に直結しています。

バスケットボール「8面体」と「12面体」の最大の違いとは?

「バスケットボール 8面体 12面体」と聞いて、すぐにピンとくる人は少ないかもしれません。

これはボールの表面を構成しているパネル(革や合成皮革のパーツ)の数を指しています。

この2つの最大の違いは、見た目のデザインと、それによって生まれる機能面(特にグリップ性能)にあります。

見た目と構造の違い

見た目と構造の違い

文字通り、ボールがいくつの面で構成されているかが根本的な違いです。

8面体(8パネル) 伝統的なバスケットボールのデザインです。

比較的大きな8枚のパネルを組み合わせて球体を形成しています。

30代以上の方であれば、学生時代に使っていたボールとしてこちらをイメージするかもしれません。

12面体(12パネル) 現在の主流となっているデザインです。

8面体よりも小さく、形状の異なる12枚のパネルを組み合わせて作られています。

日本のトップリーグや国際大会で公式球として採用されているモルテン(Molten)のボールが、この12面体を採用したことで一気に普及しました。

機能面の違い(グリップとコントロール)

機能面の違い(グリップとコントロール)

パネルの数が変わると、パネル同士を繋ぎ合わせる「溝(シーム)」の総距離も変わります。

この溝こそが、機能面での最大の違いを生み出します。

12面体は8面体に比べて、この溝の総距離が長くなります。

溝は指がひっかかる部分であるため、溝が増えることで、ボールのどこを掴んでも指が安定してかかりやすくなるのです。

特に汗で手が滑りやすい状況でも、溝が多い12面体の方がグリップを維持しやすく、安定したシュートやパス、ドリブルに繋がります。

また、12面体はパネルの形状が均一化されているモデルが多く、どの面を掴んでも同じ感触(均一性)が得られるように設計されています。

これにより、キャッチした瞬間にボールを持ち替える必要がなく、素早いプレーが可能になります。

なぜ「12面体」のバスケットボールが主流になったのか?

では、なぜ伝統的な「8面体」に代わり、「12面体」のバスケットボールが現在のスタンダードとなったのでしょうか。

それには、プレーヤーのニーズと、国際的な基準の変化が大きく関わっています。

プレーヤーの声を反映した「グリップ性能」の進化

プレーヤーの声を反映した「グリップ性能」の進化

バスケットボールは、試合終盤になるにつれて選手の汗によってボールが滑りやすくなるという課題を常に抱えていました。

「より滑りにくく、安定して掴めるボールを」というプレーヤーの声を追求した結果、パネルを増やして溝(シーム)を多くする「12面体」のデザインが生まれました。

ボール表面のシボ(凹凸)加工の進化と合わせて、この12面体構造は、汗によるスリップを大幅に軽減させることに成功しました。

FIBA(国際バスケットボール連盟)の公認

「バスケットボール 12面体」が世界的な主流となった決定打は、FIBA(国際バスケットボール連盟)がモルテン社の12面体ボールを長年にわたり公式試合球として採用し続けたことです。

オリンピックやワールドカップといった世界最高峰の舞台で12面体ボールが使われることで、それがグローバル・スタンダードとして定着しました。

日本国内のBリーグや、学生バスケットボール(インカレ、ウインターカップなど)でも長らくモルテンの12面体ボールが公式球として使用されており、競技シーンにおいては12面体が圧倒的な主流となっています。

「8面体」のバスケットボールはもう使われない?

では、かつて主流だった「8面体」のバスケットボールは、もう存在しないのでしょうか。

そんなことはありません。

今でも「8面体」のボールは特定の使用シーンやブランドで活躍しています。

「昔のボール」としてのノスタルジー

「バスケットボール 8面体」のデザインは、多くのベテランプレーヤーにとって「慣れ親しんだボール」としての側面があります。

機能面では12面体に軍配が上がりますが、昔ながらのシンプルな感触を好む人もいます。

NBAや特定ブランドの採用

例えば、NBAでは長らくスポルディング(Spalding)社が公式球を提供しており、そのボールは伝統的に8面のパネル構造(ただし、形状は独特)でした(※現在はウィルソン社に変更)。

また、ストリートバスケやレジャー用のボール、あるいは特定の復刻モデルとして、8面体のデザインが採用され続けることもあります。

競技の頂点であるFIBA基準が12面体を採用したため「主流」は移りましたが、8面体が完全に淘汰されたわけではなく、用途やブランドによって使い分けられているのが現状です。

8面体と12面体、ボール選びで気にするべき?

この記事は、ボール選びの総合的なピラー記事(No.22)を補足するマニアックな雑学情報として位置づけられています。

その観点から「ボール選びでこの違いを気にするべきか?」と問われれば、「競技志向なら知っておくべき」と答えます。

もし、あなたが部活動やクラブチームで真剣にバスケットボールに取り組んでおり、試合でのパフォーマンスを最優先するならば、現在の公式球基準である「12面体」のボールに慣れておくべきです。

特にモルテンのBG5000(天然皮革)やBG3800(合成皮革)など、主要大会で使われるボールは12面体です。

一方で、公園でのピックアップゲームや、レジャーとして楽しむ、あるいはデザイン性を重視する場合(特定ブランドのレプリカモデルなど)は、8面体か12面体かを強く意識する必要はありません。

ただし、機能として「グリップ性能」や「汗への強さ」を求めるならば、12面体デザインのボールを選ぶ方が、現代バスケのプレースタイルには適していると言えるでしょう。

まとめ

バスケットボールの「8面体」と「12面体」の違いについて解説しました。

両者の違いは、単なるデザインの違いではなく、プレーヤーのパフォーマンスを向上させるための機能的な進化の歴史そのものです。

  • 8面体(8パネル): 伝統的なボールの構造。 パネルが大きく、溝(シーム)が比較的少ない。 昔のボールや一部のブランドで採用されている。
  • 12面体(12パネル): 現代の主流であり、FIBA(国際バスケットボール連盟)の公式球基準。 パネルが小さく、溝(シーム)の総距離が長い。 これにより、汗で滑りにくく、安定したグリップ性能を発揮する。

バスケットボール 8面体 12面体というキーワードは、一見マニアックな雑学ですが、ボールの進化の理由を知る上で非常に興味深いテーマです。

もし次にボールを手に取る機会があれば、その表面が何枚のパネルでできているか、ぜひ確認してみてください。

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